『建設業界って、納期や工期が短すぎて激務だったり、競争が激しくてブラック化するって聞くけどどうなの?』
最近では東京オリンピックの会場建設において、働いていた従業員が過労自殺する痛ましい事件もありました。建設業界って本当にブラックしかないのでしょうか?
今回は地方の工務店にお勤めのライターさんに、記事を書いていただきました。ホワイト企業な工務店の話、気になりますね!
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私は今、工務店で事務の仕事(伝票作成や決算処理など)をしています。現在20代後半の女性です。
ゼネコンや工務店といった建設業界は、何となくブラック企業が多いというイメージがありますよね。特に現場で働くスタッフや施工管理などを一任されている社員の場合、建設業界に対してネガティブなイメージを持っているかもしれません。
しかしながら、例えば地方の工務店などの中には、ホワイト企業と言っても過言ではないようなところがあります。
それが今、私が勤めている会社なのです。
建設業界は競争が激しいのが常なので、雰囲気が良くない職場もあります。
でも今の職場は、終始和やかな雰囲気の中で仕事ができるアットホームなところが魅力です。
決算処理などの期限が迫っているとなかなか忙しい時もありますが、営業サイドの仕事の割り振りが上手く、悲鳴を上げるようなタイトなスケジュールで仕事をこなす必要がないんです。
仕事のスケジュールを上手に調整することで、スタッフの負担は大分少なくなります。
何より嬉しいのは、子どもが体調を崩したときに、職場のスタッフに相談をして休みをもらうなどの対処をしてもらえることです。
ブラック企業の場合、こういった対応も難しいことがあるようです。多くの場合、同僚や上司に子育てに対する理解がないのが原因です。
逆に私の勤め先のように、同僚や上司が状況を理解してくれる人がいる職場では、ある程度融通が効くので休みも取りやすくなります。
子育て中の私にとって、急な申し出にも柔軟に応じてもらえる今の職場は大変ありがたいです。
また私が勤務している工務店では、スタッフの資格取得をバックアップしてくれ、ちゃんと手当もつきます。さすがに少額ですけど。
私はこちらの職場に勤務をし始めてから、簿記やパソコン関係の資格を取得しました。また簡単なお客様の相談業務もこなせるよう、最近はインテリアコーディネーターや福祉住環境コーディネーターの資格も検討しています。
私のような事務スタッフだけじゃなく、営業スタッフの中にも資格取得のための勉強をしている人がたくさんいます。
こういった従業員の学びに理解があり、勉強がしやすい職場だからこそ、自分の知識や技術を高めていきたいという気持ちになるのだと思います。
それに工務店やハウスメーカーを選ぶお客様から見ても、この手の資格を持っているスタッフがいると、かなり安心できるのではないでしょうか。
休日出勤などもほとんどありません。
ほぼ定時に帰宅できる環境なので、ストレスのコントロールはもちろん体調管理もしやすくなります。
当然、長く働きたいと思えるようになりますので、仕事への意欲も高まります。
建設業界のホワイト企業に転職するには、やはり職場の雰囲気が大事になるでしょう。人間関係はストレスの大きな要因になるため、フレンドリーな職場かどうかを確かめておくのがおすすめです。
まして業務の関係上、チームワークが強く求められる業界です。なので、イレギュラーな状況にも理解を示してくれる同僚や上司の存在は非常に大切です。
ただこういった職場の雰囲気は、実際に勤務してみないと分からないのが難点です。しかし今では口コミサイトや就職サイトなどがあるので、仕事を探すときに活用すれば参考になる情報が得られます。
あとはコンサルタントやアドバイザーたちによく相談しましょう。
特に求人先の企業の職場に直接取材をしているサービス、特に転職エージェント系のサービスなら、職場の雰囲気まで把握していることがあります。こちらを利用すれば、ホワイト企業に勤められる確率が高くなります。
また近年、大手ゼネコンでは談合などの不祥事もあることから、大手志向が必ずいいとは限りません。むしろ大きい会社ほど古い商習慣が根強く(子育てに理解が無いなど)、ブラック企業率が高くなる傾向があります。
家庭に入るとキャリアも頭打ちになりがちですが、資格を取ってそれを活かせ、子育てにも理解がある今の職場。正直、働きやすくて離れられないというのが本音です。
そして重ねて明記しますが、これから建設業界で転職予定の方は、ぜひ職場環境をチェックして就職活動をされることをおすすめします。
資格取得や手当など当たり前の制度が整っているか、残業はどれくらいか、できれば職場の雰囲気もある程度把握できるとなお良しです。