『介護業界というと、低賃金で重労働でブラックなイメージがあるけど、ホワイト企業なんてあるの?』
なんてお思いの方が多いかもしれません。
そこで今回は、介護業界のホワイト企業勤務の経験があるライターさんに、体験談の記事を書いていただきました。介護業界のホワイト企業の話、気になりますねぇ。
今すぐ動きたい方は先にこちらから!
私は長年介護業界で働いてきていますが、現在のホワイト企業の職場に転職できて大変満足しています。
現場には常に十分な数のスタッフを配置しているため、人件費の関係上、特別給料が良いというわけではありません。
ですがその分、無理な仕事を強要されることはありませんし、スタッフ同士がお互いにサポートし合いながら対応ができています。すると働き方に余裕が出ますから、利用者様に提供するサービスの質も上がるのるので、クレームや苦情もかなり少ないです。
また利用者様とスタッフの仲も良いですから、現場は常に笑顔で溢れているんです。
こんな働きやすい環境を提供してもらっていること、本当に感謝しています。
しかし。
長年介護の現場で働いていますから、過去にはブラック企業と言われても仕方がないような職場に勤務したこともありました。
理不尽な給料カットはもちろん、サービス残業は常態化し、有給休暇は取得できず、名義貸しの強要(今はあまり聞きませんが、かつてはよくありましたよね)なども……。
求人情報に掲載されている内容とは大きく違う労働環境であり、法律違反が常態化したひどい職場に落胆したものです。
また別の職場に転職して勤務したときも、利用者様によるパワハラ・セクハラといった、きちんと対策を練らなければならない問題を放置しているということもありました。
余談ですが、残念ながらパワハラ・セクハラについては、業界では未だに続いている問題でもあります。
このような職場を経験してきたこともあり、求人情報に掲載されていた内容とほとんど変わらない現在の職場に満足しているのです。
今になって分かったことですが、ブラック企業と思われる職場はある程度求人情報を見ることで分かります。
こんな求人票を見つけたらまず疑うべきです。
給料の高さに魅力を感じたが故に、前述のようなブラック企業の職場で働くはめになってしまいました。以降、私はこれまで経験から、求人情報に嘘がないかをしっかり見極めながら転職先を探すように努めました。
介護業界は低賃金で重労働というイメージが定着していますが、残念ながら、確かにそのような一面があることは事実です。
例え『我が社は介護業界一のホワイト企業です!』と言われても、一般的に言われるホワイト企業のように、高収入で休みも多く、有給休暇を自由に取ることができる、というようなことは期待できないかもしれません。
しかし私の現在の職場のように、利用者様により良いサービスを提供するため、職場環境を良くする努力を続けている介護施設や事業所は、介護業界の中ではホワイト企業と言えます。
求人情報に嘘があったり、スタッフ一人一人に対する負担が大きすぎたりする職場は、退職者が減相次いでしまいます。その結果人員不足になった現場では、利用者様に提供するサービスの質も下がりますから、必然的にクレームも増え、そのことに嫌気がさしてさらに退職者は増えてしまうのです。
もちろん高い給料や、たくさんの休みが欲しいというのは誰でも同じです。
しかし給料は高くはないけれど現場スタッフの数は充実している、休みはそれほど多くないけれど有給や希望休は優先して取ることができるなど、メリットと同時にデメリットにもどの程度触れているかが肝心です。
前述した通り、私の現在の職場はそれほど給料が高くありません。
しかしスタッフの数が充実しているおかげで一人一人の負担が少なく、彼らの健康状態はとても良いです。
現場の人員不足でイライラすることが無いので良好な人間関係が築かれており、たまに開かれる飲み会では上司に冗談で給料の安さをネタにすることができるほどです。
違法行為を行っている介護施設や事業所は論外ですが、ホワイト企業であるかないかの線引きは、給料が高く休みが多いということだけではありません。
私が考える介護業界の中のホワイト企業は、スタッフが利用者様により良いサービスが提供できる環境が整っている、あるいはそうしようと努めている職場を指すのではないでしょうか。
そしてこれから介護業界で就職・転職予定の皆様。
私のように給料が高くて休みが多い会社で失敗しないよう、ぜひ会社の職場や労働環境を重視した就職活動を行ってください。特に最近の就職支援サイトは、職場環境も確認できるサービスが整っていますので、上手に活用してくださいね。