イクメンという言葉が生まれて、どのくらい経つのでしょうか?言葉は定着しつつあるようですが、実態はまだまだ先のようです。
そんな中、厚生労働省が男性の育児休業取得を促進するイクメンプロジェクトの一環として、「イクメン企業アワード」と「イクボスアワード」を実施しているのをご存知でしょうか?
今回はその「イクメン企業アワード」と「イクボスアワード」について見ていきましょう。
厚生労働省の募集要項には、次のように明記されています。
今回で5回目となる「イクメン企業アワード」は、男性の育児と仕事の両立を積極的に促進し、業務改善を図る企業を表彰するもので、昨年度は4社が選ばれています。一方、4回目となる「イクボスアワード」は、部下の育児と仕事の両立を支援する管理職=「イクボス」を企業などからの推薦によって募集し、表彰するもので、昨年度は男女管理職7人が選ばれています。
厚生労働省では、受賞企業や受賞された方の取組内容をホームページや広報誌などで紹介し、ロールモデルとして普及させていくことにより、企業における育児と仕事の両立支援の推進と、男性の育児休業の取得促進などに役立てていきます。
なるほど。これはいいプロジェクトですね。
今年からいわゆるブラック企業名を公表するようになったわけですが、そういった悪質な企業ばかりではなく、育児と仕事の両立に理解のあるホワイト企業も世に知らしめていきましょうということですね。
過去の受賞企業も、専用のサイトからPDFで見ることができます。
→取得事例紹介|男性の育休に取り組む|育てる男が、家族を変える。社会が動く。イクメンプロジェクト
これはありがたいなぁ。ホワイト企業とは明記されませんけど、政府機関発のプロジェクトで表彰されるほどの企業たちです。ホワイト企業としての信ぴょう性は高いかもしれません。
就職や転職するなら、一度目を通しておくといいと思います。
さて、2017年の「イクメン企業アワード2017」「イクボスアワード2017」は、どんな企業が受賞したのでしょうか?今回は管理人である私ホワイトが参加できませんでしたので、ツイッターの実況を少しまとめる形でご紹介します。
来年は一般参加しよう・・・。
#イクメン企業アワード グランプリのソニー株式会社の取り組みをパンフレットから。
設計などコア業務の時間が29%から46%に増加とのこと。こういう、自社にとって何か重要かという点を見極め定量的にみるというのは大事ですね。 pic.twitter.com/z0Aalcc4Ee— 橋本吉央@半育休からの時短勤務中 (@ysck_hashimoto) 2017年10月24日
#イクメン企業アワード グランプリのヒューリック株式会社の取り組みをパンフレットから。
取り組みの結果の、人材確保の数値がすごい。
新卒3年定着率100%、育休復職率100%、育休取得率男性75%女性100%! pic.twitter.com/IVrmDgZnhE— 橋本吉央@半育休からの時短勤務中 (@ysck_hashimoto) 2017年10月24日
アクサ生命保険さんの取り組みをパンフレットから。男性の育休取得率が三年で13.1%から32.2%へ。
ワークライフバランスが採用にもきき、人材確保にもよい影響がでているそうです。#イクメン企業アワード pic.twitter.com/poa4RvdbFn— 橋本吉央@半育休からの時短勤務中 (@ysck_hashimoto) 2017年10月24日
アクサ生命保険株式会社(特別奨励賞)の発表。
・育休の最初の20営業日は有給扱い
・養子をむかえる場合、育児を主に担う親は16週間の有給休暇を取得できる→すごい!さすが外資系企業。養子縁組までサポートするとは・・・!!#イクメン企業アワード
— 橋本吉央@半育休からの時短勤務中 (@ysck_hashimoto) 2017年10月24日
株式会社あわしま堂さんの取り組み。
男性育休取得率88.8%!すごいですね。そしてやはり新卒の採用によい影響が出ているようです。
やはり、ワークライフバランスは採用戦略。#イクメン企業アワード pic.twitter.com/vlzMBwEmpG— 橋本吉央@半育休からの時短勤務中 (@ysck_hashimoto) 2017年10月24日
アワード受賞企業の取り組み紹介へ。株式会社あわしま堂さん。
男性の育休取得推進について。
・育休は対象者が原則取得。管理職が申請を促し、計画的な取得を推進
・男性の育休取得推進のため、育休を一ヶ月以上取ったら保育料補助月1万円支給
・社内報で積極的に広報#イクメン企業アワード— 橋本吉央@半育休からの時短勤務中 (@ysck_hashimoto) 2017年10月24日
株式会社あわしま堂の業務改善取り組み
・改善提案シート制度。シートを提出すると300園の報奨金。年間4000件の改善提案に。
・スキル表を作成、従業員の多能工化をはかる
・「毎日ノー残業デー」として定時出社定時退社を推進#イクメン企業アワード— 橋本吉央@半育休からの時短勤務中 (@ysck_hashimoto) 2017年10月24日
イクボスアワードグランプリのオイシックスドット大地の上野さんインタビューをパンフレットから。
社内初の時短管理職なのだそうです。素晴らしい。#イクメン企業アワード pic.twitter.com/MaLiSy0jmY— 橋本吉央@半育休からの時短勤務中 (@ysck_hashimoto) 2017年10月24日
イクボスアワードグランプリ2社目は、社会福祉法人あいの土山福祉会エーデル土山 廣岡さん
滋賀県の介護事業を行っている法人だそうです。
10年前は40%だった離職率が、様々な取り組みでいまは入社待ちに。収益も着実にアップしている。#イクメン企業アワード— 橋本吉央@半育休からの時短勤務中 (@ysck_hashimoto) 2017年10月24日
社会福祉法人あいの土山福祉会エーデル土山
・人材が定着しない危機感があった。
・人材確保対策・労働質を立ち上げ、長時間労働撲滅
・しかし帰れと言うだけでは効果がない。徹底的な業務洗い出し
・フォロースタッフを増員し、ワークシェアで余剰人員を確保#イクメン企業アワード— 橋本吉央@半育休からの時短勤務中 (@ysck_hashimoto) 2017年10月24日
社会福祉法人あいの土山福祉会エーデル土山
・最新の介護ロボットを導入。人力を避ける。長く働けるように。
・10年前は40%だった離職率が、様々な取り組みでいまは入社待ちに。収益も着実にアップしている。
・介護業もWLBの取り組み次第で魅力的な職場になる#イクメン企業アワード— 橋本吉央@半育休からの時短勤務中 (@ysck_hashimoto) 2017年10月24日
イクボスアワード特別奨励賞、株式会社ストライプインターナショナル 神田さん
・制度だけでなく風土づくりが重要。
・コミュニケーションがしやすい雰囲気作りが大事。いつも機嫌よく、あえていつも暇そうにを意識している
・声をかけられたら絶対手を止めて話を聞く#イクメン企業アワード— 橋本吉央@半育休からの時短勤務中 (@ysck_hashimoto) 2017年10月24日
株式会社ストライプインターナショナル 神田さん
・男性管理職向け研修を実施。部下が、保育園からの発熱呼び出しを受けたときにどう対応するのが「カッコいいか」
・家族写真でリア充自慢をあえてしてムーブメントを作る#イクメン企業アワード— 橋本吉央@半育休からの時短勤務中 (@ysck_hashimoto) 2017年10月24日
イクボスアワード特別奨励賞 大和リース株式会社 高金さん
・加藤厚労大臣が公務で帰ってしまったのが残念。とてもいい声でいらしたので直接言いたかった・・・
・「帰るカード」を作って、その日の帰宅時間を宣言。仕事を振る調整、自分に発破をかける効果。#イクメン企業アワード— 橋本吉央@半育休からの時短勤務中 (@ysck_hashimoto) 2017年10月24日
本質を捉えるならば、イクメンもイクボスも本来は無くて当たり前の言葉なんですよね。もちろん、「ホワイト企業」という言葉も。でもこうして言葉やアワードを作っていかなければならないほど、日本の男性の育児休暇取得率は悲惨なほどに低いのです。
これは前例至上主義的な企業文化はもちろん、男性優位な社会がずっと続いてきた日本的な風土も原因です。男性がもっと変わらなけばなりません。
ただ、こうして「この企業は育児に理解がある企業ですよ!」と啓蒙することで、育児と仕事の両立支援と、男性の育児休業の取得が促進されます。ここで紹介されている企業のみならず、過去に受賞した企業を把握し、ホワイト企業への就職・転職の参考にしていきましょう。
過去の受賞企業→取得事例紹介|男性の育休に取り組む|育てる男が、家族を変える。社会が動く。イクメンプロジェクト
ちなみに、育児に理解のある企業に転職されたライターさんの記事が当サイトにありますので、こちらも合わせてご覧ください。